紙の電子化ツールおすすめ10選!比較で選ぶ決定版

紙の電子化ツールおすすめ10選!比較で選ぶ決定版

「書類の山から必要な情報を探すのに時間がかかる」「オフィスの保管スペースが足りない」「テレワークでもっとスムーズに書類を確認したい」

このような課題を抱えていませんか?多くの企業で、紙媒体の書類管理が業務効率を低下させる原因となっています。

この問題を解決する鍵が、「紙の電子化」です。そして、その成功に欠かせないのが、自社の目的に合った「ツール」の選定です。

この記事では、数ある紙の電子化ツールの中から、本当におすすめできる10選を厳選しました。ツールの種類や選び方のポイント、導入のメリットまで網羅的に解説します。

最後まで読めば、あなたの会社に最適なツールが見つかり、ペーパーレス化への第一歩を確実に踏み出せるはずです。

紙を電子化するツールの主な種類と特徴

一口に「紙の電子化ツール」と言っても、その役割や形態は様々です。まずは、どのような種類のツールがあるのか全体像を把握しましょう。主に以下の4つに分類され、これらを組み合わせて利用することで、より効果的な電子化が実現します。

1. スキャナ(ハードウェア)

紙の書類を読み取り、画像データ(PDFやJPEGなど)に変換するための物理的な機器です。オフィスの複合機にもスキャン機能はありますが、大量の書類を効率的に電子化したい場合は、専用のドキュメントスキャナがおすすめです。

  • 特徴:高速スキャン、両面同時読み取り、ADF(自動原稿送り装置)による連続スキャンが可能。
  • 主な用途:契約書、請求書、稟議書、会議資料など、既存の紙書類のデジタル化。

2. OCRソフト(ソフトウェア)

OCRとは「Optical Character Recognition/Reader(光学的文字認識)」の略。スキャンした画像データから文字情報を抽出し、テキストデータに変換するソフトウェアです。これにより、ファイル内のキーワードで検索ができるようになります。

  • 特徴:検索性の向上、手作業でのデータ入力の手間を削減。近年はAI技術を活用した「AI-OCR」の精度が飛躍的に向上しています。
  • 主な用途:請求書やアンケート用紙から情報を抽出し、会計ソフトや顧客管理システムへ入力する作業の自動化。

3. 文書管理システム(クラウドサービス)

電子化した書類データを一元的に保管・管理・共有するためのプラットフォームです。単に保存するだけでなく、高度な検索機能、バージョン管理、アクセス権限設定、閲覧・編集履歴の記録など、文書を安全かつ効率的に活用するための機能が揃っています。

  • 特徴:場所を問わずアクセス可能、セキュリティ強化、情報共有の円滑化、ペーパーレス化の推進。
  • 主な用途:社内規程、マニュアル、契約書など、全社で共有・管理が必要な文書の保管庫として利用。

4. 電子契約サービス(クラウドサービス)

契約の締結から保管までをすべてオンライン上で完結させるサービスです。そもそも紙を介在させないため、製本、押印、郵送、保管といった一連の作業とコストが不要になります。電子帳簿保存法にも対応しているサービスがほとんどです。

  • 特徴:契約締結のスピードアップ、印紙税や郵送費のコスト削減、コンプライアンス強化。
  • 主な用途:業務委託契約、秘密保持契約、雇用契約など、様々な契約手続きの電子化。

失敗しない!紙の電子化ツールを選ぶ際の重要比較ポイント5選

自社に最適なツールを選ぶためには、いくつかの比較ポイントを押さえておく必要があります。以下の5つの観点から、ツールを検討しましょう。

1. 導入目的は明確か?(何を解決したいか)

最も重要なのが「なぜ電子化するのか」という目的をはっきりさせることです。目的によって、選ぶべきツールの優先順位が変わってきます。

  • コスト削減が目的:保管スペースや印刷コストを削減したい → 文書管理システム電子契約サービス
  • 業務効率化が目的:書類検索の時間を短縮し、情報共有を円滑にしたい → OCR機能付きの文書管理システム
  • テレワーク推進が目的:どこからでも書類にアクセスできるようにしたい → クラウド型の文書管理システム
  • BCP対策・セキュリティ強化が目的:災害や情報漏洩のリスクを低減したい → セキュリティ機能が強固な文書管理システム

まずは自社の課題を洗い出し、電子化によって何を達成したいのかを明確にしましょう。

2. スキャン性能とOCR精度

紙の情報を正確にデータ化できるかは、電子化の根幹をなす部分です。特にOCR機能を利用する場合は、その精度が業務効率に直結します。

  • スキャナの性能:読み取り速度(ppm/ipm)、解像度(dpi)、カラー/白黒、両面スキャン対応かなどを確認しましょう。
  • OCRの精度:手書き文字や、請求書のような特定のフォーマット(定型帳票)、様々なレイアウト(非定型帳票)への対応範囲を確認します。無料トライアルなどを活用し、実際に自社で使っている書類を読み取らせて精度をテストすることが非常に重要です。

3. 操作性とシステム連携

どんなに高機能なツールでも、使い方が複雑では社内に浸透しません。ITに不慣れな従業員でも直感的に操作できるかは大切なポイントです。また、現在利用している他のシステムと連携できるかも確認しましょう。

  • 操作性:管理画面の見やすさ、検索方法の分かりやすさ、ファイルのアップロード・ダウンロードの手順など。
  • 連携機能:会計ソフト、SFA/CRM、チャットツール(Slack, Microsoft Teamsなど)と連携できれば、業務フローがさらにスムーズになります。

4. セキュリティ対策

企業の機密情報や個人情報を含む書類を電子化する上で、セキュリティは絶対に軽視できません。信頼できるセキュリティ対策が講じられているか、必ず確認してください。

  • アクセス制御:部署や役職ごとに閲覧・編集権限を細かく設定できるか。
  • 通信・データの暗号化:第三者によるデータの盗み見を防げるか。
  • 監査ログ:「いつ」「誰が」「どのファイルに」アクセスしたかの履歴が残るか。
  • 認証機能:二要素認証など、不正ログインを防ぐ仕組みがあるか。
  • データセンターの場所:国内のデータセンターで管理されているかなども安心材料になります。

5. 料金体系とサポート体制

ツールのコストパフォーマンスと、導入後のサポートも重要な選定基準です。

  • 料金体系:初期費用はかかるのか、月額(年額)料金はいくらか。料金プランはユーザー数課金か、ストレージ容量課金かなどを確認し、自社の規模に合ったプランを選びましょう。
  • サポート体制:導入時の設定サポートや、操作方法に関する問い合わせ窓口(電話、メール、チャット)はあるか。マニュアルやFAQが充実しているかもチェックポイントです。

【目的別】紙の電子化におすすめのツール10選を徹底比較!

クラウドサービスと男性

それでは、ここまでの選び方を踏まえ、具体的な紙の電子化ツールを10個、目的別に紹介します。各ツールの特徴をまとめた比較表も参考にしてください。

比較一覧テーブル

カテゴリ ツール名 特徴 料金目安
スキャナアプリ Adobe Scan 高精度OCRが無料で利用可能。Adobe製品との連携がスムーズ。 無料(一部機能有料)
Microsoft Lens Office製品との連携に強み。ホワイトボードの撮影・データ化も得意。 無料
ドキュメントスキャナ ScanSnap (PFU) 「ワンプッシュ」の簡単操作。高速・高品質スキャンで圧倒的シェア。 本体購入費(3万円台~)
imageFORMULA (Canon) 安定した給紙性能と幅広いラインナップ。業務用途に強い。 本体購入費(3万円台~)
OCRツール DX Suite (AI inside) 高精度なAI-OCRで国内トップクラスのシェア。非定型帳票にも強い。 要問い合わせ(月額制)
Readiris 多言語に対応した高機能OCRソフト。買い切り型で導入しやすい。 買い切り(1万円台~)
文書管理システム Box 世界最高レベルのセキュリティ。大企業や官公庁での導入実績多数。 月額1,881円/ユーザー~
Dropbox Business シンプルな操作性と多様なツール連携が魅力。チームでの共同作業に。 月額1,500円/ユーザー~
電子契約サービス クラウドサイン 弁護士ドットコムが運営。導入社数No.1で法的信頼性が高い。 月額1万円~(無料プラン有)
freeeサイン 会計freeeとの連携が強力。契約から請求までをシームレスに。 月額5,980円~(無料プラン有)

※料金は2024年5月時点のものです。最新の情報は各公式サイトをご確認ください。

カテゴリ別・ツールの詳細解説

【手軽に始めるなら】スキャナアプリ

1. Adobe Scan
PDFを発明したAdobe社が提供する無料スキャナアプリ。スマホのカメラで撮影するだけで、自動で書類を認識し、傾きや歪みを補正してくれます。無料ながら非常に高精度なOCR機能を搭載しており、テキストをコピーしたり、PDF内で検索したりできます。

2. Microsoft Lens
Microsoft社が提供する無料スキャナアプリ。撮影した書類をWordやPowerPoint、OneDriveに直接保存できるなど、Office製品との連携が最大の強みです。ホワイトボードや手書きメモの読み取りにも強く、議事録作成を効率化できます。

【大量の書類を高速処理】ドキュメントスキャナ

3. ScanSnap (PFU)
「迷ったらこれ」と言われるほど、ドキュメントスキャナの代名詞的存在。コンパクトな筐体ながら、高速・高画質スキャンを実現します。付属ソフトウェアも優秀で、スキャン後のファイル整理やクラウド連携も簡単。個人事業主から大企業まで幅広く支持されています。

4. imageFORMULA (Canon)
カメラ・プリンターで培った光学技術を持つCanonのスキャナ。搬送ローラーの技術に定評があり、薄い紙から厚いカードまで、安定した給紙性能を誇ります。金融機関や医療機関など、ミスが許されない現場での導入実績が豊富です。

【高精度な文字認識を実現】OCRツール

5. DX Suite (AI inside)
国内AI-OCR市場で圧倒的なシェアを誇るサービス。手書き文字や、フォーマットが定まっていない書類の読み取り精度が非常に高いのが特徴です。RPAツールとの連携で、データ入力業務全体を自動化したい企業におすすめです。

6. Readiris
世界中で利用されているOCRソフトウェアのロングセラー。130以上の言語に対応し、スキャンした文書をWord、Excel、PDFなど様々な形式に変換できます。月額課金ではなく買い切り型なので、ランニングコストを抑えたい場合に適しています。

【管理・共有を効率化】文書管理システム

7. Box
「コンテンツクラウド」を掲げ、単なるストレージではなく文書活用プラットフォームとして進化しています。政府機関も採用するほどの強固なセキュリティが最大の魅力。詳細なアクセス権限設定やログ管理で、厳格なガバナンスが求められる企業に最適です。

8. Dropbox Business
個人向けクラウドストレージとして有名ですが、ビジネス版は管理機能やセキュリティが大幅に強化されています。直感的でわかりやすいインターフェースと、SlackやZoomなど20万以上の外部アプリと連携できる拡張性の高さが強みです。

【契約業務をペーパーレス化】電子契約サービス

9. クラウドサイン
弁護士ドットコムが運営しており、法的な知見がサービスに反映されている安心感が魅力。日本の商習慣に合わせた設計で、導入社数・市場シェアともにNo.1の実績を誇ります。「相手方が使ったことがある」ケースも多く、スムーズな導入が期待できます。

10. freeeサイン
会計ソフトで有名なfreeeが提供。会計freeeや人事労務freeeと連携させることで、契約書作成から請求書発行、入金管理まで、一連のバックオフィス業務を効率化できるのが大きなメリットです。

紙の電子化ツール導入のメリット・デメリット

ツール導入を検討する上で、得られる効果と注意点を理解しておくことは重要です。

メリット

  • コストの大幅な削減:紙代、インク代、印刷機のリース・維持費、書類の郵送費、キャビネットや外部倉庫などの保管コストが削減できます。
  • 業務効率の劇的な向上:キーワード検索で必要な書類が数秒で見つかります。承認フローも電子化すれば、出社せずとも申請・承認作業が完結。情報共有もスピーディーになり、意思決定を早めます。
  • 多様な働き方への対応:場所に縛られずに書類へアクセスできるため、テレワークやサテライトオフィス勤務、出張先での業務がスムーズになります。
  • セキュリティ強化とBCP対策:アクセス権限を設けることで、部外者による閲覧や持ち出しを防げます。また、火災や地震などの災害時でも、データは安全に保護され、事業継続性の向上に繋がります。

デメリットと対策

  • 導入コストと作業負担:ツールの導入には初期費用や月額料金がかかります。また、既存の膨大な紙書類をスキャンする作業は大きな負担です。
    【対策】→ まずは特定の部署や、新規に発生する書類からスモールスタートする。スキャン代行サービスを利用するのも一手です。
  • システム障害のリスク:サーバーダウンやネットワーク障害が発生すると、一時的にデータにアクセスできなくなる可能性があります。
    【対策】→ 稼働率が高く、信頼性の高いサービスを選びましょう。重要なデータは複数の場所にバックアップする体制を整えることも有効です。
  • 従業員への教育と定着:新しいツールや業務フローへの移行には、従業員の抵抗感が伴うことも。定着させるには教育が必要です。
    【対策】→ 導入目的やメリットを丁寧に説明し、分かりやすいマニュアルを作成。操作研修会などを実施して、全社的な理解を得ることが成功の鍵です。

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ここまで様々なツールを紹介してきましたが、「紙の電子化だけでなく、改正電子帳簿保存法への対応も一括で解決したい」という企業様には、AI-OCR搭載のクラウド文書管理システム「スペシウム」がおすすめです。

AI-OCR搭載クラウド文書管理システム「スペシウム」とは?

スペシウムは、請求書や契約書といった国税関係書類をはじめ、社内のあらゆる文書を電子化し、一元管理できるクラウドサービスです。高精度なAI-OCRを標準搭載し、複雑な法律要件にも対応。企業の文書管理を次のステージへと引き上げます。

スペシウムはAI-OCRによる自動データ化機能と検索性に優れた文書管理機能の両方を兼ね備えており、書類のデータ化から活用までをシームレスに実現します。また、改正電子帳簿保存法の法的要件に完全対応しているため、安心してご利用いただけます。

(公式サイトより引用)

スペシウムが選ばれる理由

  • 高精度AI-OCRでデータ入力を自動化:手書き文字や非定型帳票にも強く、読み取った情報はCSVで出力可能。面倒な手入力をなくし、人的ミスを防ぎます。
  • 優れた検索機能で書類を瞬時に発見:ファイル名や全文検索はもちろん、「取引先名」「金額」「日付」といった書類の中身(属性情報)で検索できるため、目的の書類をすぐに見つけ出せます。
  • 改正電子帳簿保存法に完全対応:タイムスタンプの付与、訂正・削除履歴の保存など、複雑な法的要件をすべてクリア。コンプライアンスを遵守した文書管理が可能です。
  • 万全のセキュリティ体制:IPアドレス制限、二要素認証、詳細なアクセス権限設定、操作ログ管理など、企業の重要情報を守るための機能が充実しています。

紙の電子化と法対応をワンストップで実現したい、バックオフィス業務全体のDXを推進したいという企業様は、ぜひ「スペシウム」の導入をご検討ください。

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まとめ

本記事では、紙の電子化ツールの種類から選び方のポイント、そして具体的なおすすめツール10選までを詳しく解説しました。

紙の電子化を成功させる鍵は、「自社の課題と目的を明確にし、それに合ったツールを選ぶこと」です。今回紹介した比較ポイントを参考に、ぜひ複数のツールを検討してみてください。

いきなり全社で導入するのが難しければ、まずは一部の部署や特定の書類からスモールスタートしてみましょう。小さな成功体験を積み重ねることが、全社的なペーパーレス化への近道となります。

この記事が、あなたの会社の業務効率化と生産性向上の一助となれば幸いです。